化学屋の資格受験記録

理系(化学系)です。資格・検定の受験記録をしていきます。しばらくは国家資格メインでやります。

【一発合格】電験二種・二次試験の対策方法

はじめに

どうもソテツです。今回は電験二種二次試験の対策方法について書いていきます。

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概要

 こちらの記事の通り、私は2021年度 第2種電気主任技術者試験(電験二種)に1次・2次ともに一発合格することができました。本記事では、二次試験対策について、私がどのような対策を行っていたか紹介していきます。


使用した参考書・問題集

 電験二種二次試験完全攻略 を使用しました。これ一本、他の問題集は使用していません。他は2020年の過去問回答・答え合わせを公式サイトで行った程度です。

 


対策全体感・戦略について

 私の電験二種の二次試験の対策は、一次試験(2021/8/23)が終了してから二次試験(2021/11/14)までの間に行っています。本当は余裕を持って行う予定だったのですが、本業の多忙により3ヶ月以下まで圧縮することとなりました(この対策法はおすすめしません、大変なので)。

 したがって、必然的に、二次試験の対策は「頻出問題に絞る」「不得意問題は捨てる」「部分点を拾いに行く」という、ある意味試験のお決まりの対策を突き詰めることとなりました。また、「記述練習」もしっかり行いました。

 1.頻出問題を完璧にする

 お決まりの基礎~標準問題を攻略できれば、合格はかなり近づきます。機械・制御でいえば誘導機/変圧器の諸量や自動制御など。お決まり問題を満点取る(=当たり前を忠実に実行する)ことを第一方策としました。パターン問題を攻略することになるので、必然的に計算問題に比重を置くこととなりました(計算重視は他の資格試験でも同じですが…)。二種二次試験では「頻出計算問題は必ず満点」が鉄則ですね。

 2.不得意問題は捨てる

 問題集を勉強していると、どうしても理解ができない、対策時間と得点力のバランスが悪い問題が出てきます。このような問題は、割り切って放置・後回し刷ることにしました。例えば、パワエレは最初から見向きもしませんでしたし、お決まりではある、1線地絡電流の計算もスルーを決めました。

 電験二種二次試験は出題を全て解く必要がありません。したがって、得点力が10%未満の問題(=本番でも捨て問)に時間をつぎ込むより、得点力が40%の問題を80%にする方が先決です。

 3.部分点を拾いに行く:論述対策

 具体的には、電力・管理科目において、比較的頻出の論述問題(火力発電所の構成、運転など)を、計算問題の対策がほぼ終わってから対策しました。論述問題は何が出るか分からない(計算よりもパターン化されていない)のですが、性質上、知っていればキーワードを書いて部分点を稼げます。電力管理では計算問題だけで4題を回答出来なかったり、そもそも計算×4は時間的に厳しいので、論述で部分点を取りに行くことを目指しました。

 4.記述対策

 電験二種 二次試験は「記述式」となります。マークシートや数値記入式とは違い、計算問題の導出過程や論述問題の論理展開まで採点対象ということです。問題冊子の注意事項にも、「解に至る過程を完結に記入してください。導出過程が不明瞭な答案は、0点となる場合があります。」との記載があります。解答数値が正答なだけでなく、過程まで揃って満点とする、ということですね。

 したがって、練習時にも数式やキーワードを並べるだけでなく、本番レベルの記述を行っていました。答えが間違っていても部分点はもらえるのか?に関しては確実ではないのですが、数値記入式ではなく記述式を取っている以上、多少なりとは加算されると見ています。細かい数点が合否を決めることも多々あるので、雑に書くよりは分かっているアピールをしておく方がお得だと考えます。

 記述のレベル感としては、基本的には問題集や公式解答(→リンク)を参考にしました。少なくとも自分と同じ位のレベルの人が、数式や過程の記載を見て何をしているか分かる程度に「解説」することを意識しました。

 


電力・管理の対策と結果

 こちらの問題集では、電力に101題、管理に42題が掲載されています。電力では76/101題を完成させ、管理は18/42題を完成させました。

 具体的には電力は1~4, 8~19, 22~24, 27, 35~47, 53~77, 79~84, 86~92, 94, 98~101

、管理は1~3, 7,8, 11, 13, 14, 23~29, 33, 34, 36, 41, 42を完成させました(書籍中の問題番号)。こう見ると70%も完成していませんね(よく受かったな)。基本的に、計算問題はよほどのことがない限り全て解けるようにし、頻出の論述で部分点を拾いに行く戦略としていました。 計算2+論述2または計算3+論述1で、2完2半・80-90点程度を取れれば良いという考えでした。

 この状態で2021年度試験を受けたところ、以下のような結果となり、90点程度が取れています。問題集の類題が出題されていることが分かります。

 問1→(強いて言えば)電力2類題 → ほぼ完答

 問4→ 電力87-88類題 → 完答

 問5→ 電力95-96類題 → 半分程度

 問6→ 電力15(管理3-4も?)類題→ 完答

残りの問題についても、

 問2→(強いて言えば)電力54類題

 問5→ 電力39-45類題

のような形で見覚え自体はあったのですが、時間や設問を総合的に考えて解答しませんでした。


機械・制御の対策と結果

 こちらの問題集では、機械に50題(パワエレを除く。)、制御に24題が掲載されています。機械では33/50題を完成させ、制御は24/24題を完成させました。

 具体的には機械は3, 6~14, 18, 19, 23~26, 32~48を完成させています。直流機と同期機の一部や論述問題、V結線変圧器、スコット結線変圧器を捨てました。自動制御に関しては現代制御を含む全てを完成させました。機械・制御では2題とも計算問題となることが殆どなので、目標としてはあくまでも2完=60点を目指しました。

 この状態で2021年度試験を受けたところ、以下のような結果となり、30点程度が取れました。問1が不注意(誘導機の極数と極対数を勘違い)で大崩壊しなければ45点程度であったと思われます。機械制御は最初の方でミスると波及事故を起こすのが怖いですね。部分点は多少付くのでしょうが…

 問1→ 機械6-12類題 → 不注意により2/6程度

 問2→ 機械38類題 → 3/4程度

残りの問題については、

 問3→ パワエレ

 問4→ 制御20-24類題

のような形でした。

 


まとめ

 以上、私が行った二次試験対策を示しました。3ヶ月程度しか時間が無かったため、かなり問題数を絞り込みましたが、2021年度の出題ではうまく類題が出題され、合格を勝ち取る事ができました。この対策方法でどの年度も対応できるとは限りませんが、「頻出の」「基礎~標準問題」を完成させる、という合格への近道を忠実に実行したつもりです。今年度以降受験される方々の参考となれば幸いです。

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電験二種二次試験対策