はじめに
どうもソテツです。今回は環境計量士(濃度関係)の環濃科目に関する対策について書いていきます。
概要
環境計量士(濃度関係)の専門2科目は、化学の基礎知識を問う環化(対策方法)と、分析の基礎知識を問う環濃という2科目があります。前者の環化科目は出題範囲が広い上に、比較的マニアックなことまで聞かれるので、戦略的な対策が求められます。
一方、今回の記事内容である環濃は、比較的お決まりの内容が問われるので、環化で苦戦することが予想される場合は、環濃で可能な限り高得点を取り、環化で点数を拾っていくことが合格への近道となります。
過去問
公式サイトで過去問が公開されています。2009年試験以降の問題が公開されていますので、過去問は上記から取得しましょう。
2.環境計量士試験過去問題|一般社団法人日本環境測定分析協会
過去問の一部をクイズ形式で解答できます。
頻出分野
1.濃度・pH等の計算問題(3問程度)
濃度やpHの計算に関する問題です(こちらの書籍のp126-129,134-136相当)。パターンはいくつかありますが、覚えてしまえば確実に取れるので、確実に対策しておきましょう。環化でも似たような問題が出ることがあるので、そちらの対策を兼ねることもできます。
2.pH計の構成、使い方(0-1問程度)
かならず出題されるわけではないのですが、お決まりなので得点したい分野です(こちらの書籍のp130-134相当)。pH計の使い方・校正方法に関する出題です。
3.ガスの採取方法、分析方法(8問程度)
ガスの採取に関する設問(採取方法・原理・素材・構成)、分析対象ガス種別の分析方法(吸収・発色・使用可能装置・測定原理)、各分析機器の構成・原理についての出題です。(こちらの書籍のp145-181相当)内容は多いですが、比較的範囲は狭いので、過去問を中心に対策すれば十分に得点可能です。ガスの採取方法、化学種別の採取・分析方法、分析機器の構成原理をしっかりと暗記することで対応可能です。公害防止管理者を受験された方は比較的取り組みやすいかもしれません。
4.水試料の採取方法、分析方法(11問程度)
水試料の採取に関する設問(採取方法・原理・素材・構成)、分析対象化学種別の分析方法(処理・発色・使用可能装置・測定原理)、各分析機器の構成・原理についての出題です。(こちらの書籍のp181-234相当)
こちらも内容は多いですが、比較的範囲は狭いので、過去問を中心に対策することで十分に通用します。ガスと同様、公害防止管理者を受験された方は比較的取り組みやすいかもしれません。また、3.とも共通することですが、化学種の検出には、前処理(酸化還元、発色等)を行うことが多く、処理方法の詳細の設問も出題されやすいです。試料の採取方法~分析に至るまで、丸暗記をするだけでなく、どのような原理なのか?なぜそのような処理をするのか?各処理においてどのような化学種に変換されているのか?分析装置で検出している化学種は何なのか?を明らかにする勉強をしていくことをおすすめします。理解して覚えることで記憶が定着しやすくなりますし、ひねった問題にも対応しやすくなります。
おわりに
本科目は、環境計量士(濃度関係)の専門2科目の中でも対策がしやすい科目です。環化において厳しい戦いとなりそうな場合は、本科目に注力し、7割以上取れるようにすることで、合格が近づくでしょう。